子宮癌の治療の第一歩は正しい現状把握から

子宮がんは子宮内膜にできる子宮体がんと子宮頸部にできる子宮頸がんとで発症の危険因子(なぜがんになるのか、どのような場合に癌になりやすいのか)が異なってきます。

一般に行われている子宮がん検診は子宮頸がんの検査であって、子宮体がんの検査は行わないことも珍しくありませんので、注意が必要です。

子宮体部に発生する子宮肉腫についても解説していきます。

 

子宮頸がんについて

子宮頸がんの発生原因の主なものはHPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)というウイルスによる感染です。HPV感染は性行為経験がある女性であれば、どなたでも起こりうるリスクです。そして、子宮頸癌は0期で発見されればほぼ100%近く治癒が期待できる病気です。

従いまして、性行為の経験がある女性は定期的に子宮ガン検診(子宮頸部をめん棒のようなものでこすり細胞を調べる検査)を受けることを強くお勧めします。

子宮頸癌の自覚症状

がんが進行するに伴って膣からの不正出血が見られたり、性交後の出血、性交痛が見られることがあります。さらに進行した場合には血便や血尿が出ることもありますが、このような症状が現れた場合には既に転移している可能性が高くなります。しかし実際には初期の子宮頸癌は自覚症状に乏しく、進行するまで気がつかないことも少なくありません。

詳しくは子宮頸がんの特徴と発生原因をご覧ください。

 

子宮体がんについて

子宮体がんは欧米では婦人科がんのなかで最も多いがんになります。

日本では子宮体がんよりも子宮頸がんに罹患する患者さんが多かったのですが、食生活の欧米化や少子化・晩婚化といったライフスタイルが変化するに伴い、着実に増えてきている癌です。

年齢層としては40歳以上の方がほとんどで、60歳代~70歳代の患者さんが多い傾向があります。

多くの子宮体癌の発生にはエストロゲン(卵胞ホルモン)が関わっています。動物性脂肪を多くとられる肥満の方や、出産数が少ない(出産経験がない)方では子宮体がんが多く発生するリスクが高まります。

子宮体癌の自覚症状

がんが進行するに伴って膣からの不正出血が見られたり、過剰な月経出血がみられることがあります。おりものの色や臭いに異変がみられることもあります。ですが初期には自覚症状が出ない人もいますので気を付けなくてはなりません。

詳しくは子宮体がんの特徴と発生原因をご覧ください。

 

子宮体肉腫について

子宮肉腫は子宮体部に発生する悪性腫瘍です。
希な病気ですが、予後が極めて悪いことが知られています。

子宮体部には良性腫瘍の子宮筋腫も発生しますが、区別しにくく、治療が遅れると危険です。症例が少ないため標準となる治療法が確立されていません。子宮肉腫の発生に関わるはっきりとしたリスクは判明していません。

子宮肉腫の自覚症状

月経に関わらない不正性器出血や腹痛や圧迫感が起こることがあります。月経時に症状が出やすい子宮筋腫と異なります。ですが早期の子宮肉腫では自覚症状が見られないことも多いので注意が必要です。

詳しくは子宮肉腫の特徴と子宮筋腫との違いをご覧ください。

子宮癌が再発・転移した時の治療

子宮頸癌も子宮体癌も子宮肉腫も手術適応がある場合、手術が第一選択肢となります。

手術後は状況に応じて補助療法(再発・転移を予防する目的で行う抗癌剤治療や放射線治療など)を行い経過観察をしていきます。

そのまま治癒に至ってくれれば良いのですが、手術後に再発・転移してしまった場合は抗癌剤治療が行われるケースが多くなります。
しかし残念なことに十分な効果が得られない事も珍しくありません。

初診時に肝臓や肺、骨や脳などに転移を有する進行子宮癌がんと診断された場合は手術適応とはなりません。この場合も抗がん剤治療が中心となりますが、やはり長期にわたり病状進行を抑えていくことは難しいのが現実です。

再発を心配するあまり精神的に不安定になったり、副作用で辛い思いをしたり、あるいは病状悪化を十分に抑えることができずに苦しまれている方は本当に多く見受けられます。

早期子宮癌がんの再発・転移を防ぎ、進行子宮癌でも充実した人生を過ごすために

子宮癌の治療は手術でがん細胞を取り除いたら終わりではありません。放射線療法や化学療法(抗がん剤)で叩けば簡単に子宮癌が治るわけでもありません。

根本的に子宮癌を克服する、あるいは克服できなくとも子宮癌との共存を目指すには、子宮癌になってしまった原因が何かを考え、子宮癌が再発しにくい体内環境を作ることが大切だと思います。さらには治療中、治療後の生活の質を保ち精神的にも肉体的にも安定した豊かな人生・満足度の高い人生にすることがとても大切ではないかと思います。

大学病院やがんセンターなど癌拠点病院でたとえ「治療法は無い」と告知をされてしまっても、できることはありますし、生活の質を保つ、あるいは向上させる術はあるかもしれません。

現在の治療効果が十分あり、生活の質にも満足していて、今後の不安もまったく無いのであればとてもすばらしいことだと思います。

しかし、少しでも悩まれているようであれば闇雲に治療を受け続けるのではなく、治療を補完するいろいろな方法・考え方があるということを知ることは、今後の闘病生活に役立てるものと思います。

子宮癌の治療に際し、まず当HPで子宮癌に関する情報を知っていただき、これからの治療に役立てていただければと思います。

当院では子宮癌と診断されてもQOL(生活の質)を維持していくためには体力を付け、免疫を整えていく事が大切だと考えています。
 
当院では患者さんやご家族・ご親戚・ご友人など皆様の笑顔が戻るように最大の努力を惜しむことなく相談・診察にあたります。

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子宮頸がん情報目次

  1. 子宮頸がんの特徴と発生原因
    原因ウイルスのHPVについて
  2. 子宮頸がんの初期症状と進行時の自覚症状
    自覚症状が現れる時期について
  3. 子宮頸がんの検査
    HPV検査、細胞診、コルポ診、狙い組織診、円錐切除術、細胞診のクラス分類について
  4. 子宮頸がんの腫瘍マーカー
    有用な腫瘍マーカー(SCC、CAE、CA125)について
  5. 子宮頸がんの進行度と5年生存率
    FIGO進行期、TNM進行期分類と5年生存率について
  6. 子宮頸がんの手術
    レーザー蒸散術、円錐切除術、子宮全摘術について
  7. 子宮頸がんの放射線療法
    外部照射、腔内照射、放射線化学療法について
  8. 子宮頸がんの化学療法(抗がん剤治療)
    子宮頸癌に用いられる抗がん剤の種類や抗がん剤の副作用、効果判定基準について
  9. 子宮頸がんの再発・遠隔転移
    局所再発、遠隔再発の治療、遠隔転移について

子宮体がん情報目次

  1. 子宮体がんの特徴と発生原因
    発生に関わるエストロゲン(卵胞ホルモン)や組織型別の特徴などについて
  2. 子宮体がんの初期症状と進行時の自覚症状
    自覚症状が現れる時期や検診について
  3. 子宮体がんの検査
    経膣超音波検査、子宮鏡検査(ヒステロスコピー)、細胞診、組織診、CT検査、MRIについて
  4. 子宮体がんの腫瘍マーカー
    有用な腫瘍マーカー(CA125、CA19-9)について
  5. 子宮体がんの進行度と5年生存率
    FIGO進行期、TNM進行期分類と5年生存率について
  6. 子宮体がんの手術
    子宮全摘出術、進行期別の術式について
  7. 子宮体がんの放射線療法
    外部照射、腔内照射、放射線化学療法について
  8. 子宮体がんの化学療法(抗がん剤治療)
    子宮体癌に用いられる抗がん剤の種類や抗がん剤の副作用、効果判定基準について
  9. 子宮体がんの再発・遠隔転移
    局所再発、遠隔再発の治療、遠隔転移について

子宮肉腫情報目次

  1. 子宮肉腫の特徴と子宮筋腫との違い
    組織型別の特徴や子宮筋腫との特徴の違い
  2. 子宮肉腫の検査と治療法
    検査や組織型別の治療方針
  3. 子宮肉腫の進行・再発時の治療と予後改善
    難しい進行・再発子宮肉腫の治療に関する情報とQOL(生活の質)を改善する方法
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