卵巣癌の進行度(ステージ)と5年生存率

卵巣癌の病気分類

卵巣癌の病期分類として、FIGO(国際産婦人科連合)進行期分類を日本産科婦人科学会も採用しています。

また国際的なTNM分類に基づく分類も用いられており、それぞれ若干の違いがあります。いずれもがんの深達度(がんの深さ)と転移の状況で進行度は決まります。

卵巣癌の進行病期

卵巣がんの手術進行期分類(日産婦2014、FIGO2014)

I期 卵巣あるいは卵管内限局発育
IA期 腫瘍(しゅよう)が片側の卵巣(被膜破綻※1がない)あるいは卵管に限局し、被膜表面への浸潤(しんじゅん)が認められないもの。腹水または洗浄液※2の細胞診にて悪性細胞の認められないもの
IB期 腫瘍が両側の卵巣(被膜破綻がない)あるいは卵管に限局し、被膜表面への浸潤が認められないもの。腹水または洗浄液の細胞診にて悪性細胞の認められないもの
IC期 腫瘍が片側または両側の卵巣あるいは卵管に限局するが、以下のいずれかが認められるもの
IC1期 手術操作による被膜破綻
IC2期 自然被膜破綻あるいは被膜表面への浸潤
IC3期 腹水または腹腔(ふくくう)洗浄細胞診に悪性細胞が認められるもの
II期 腫瘍が一側または両側の卵巣あるいは卵管に存在し、さらに骨盤内(小骨盤腔)への進展を認めるもの、あるいは原発性腹膜がん
IIA期 進展 ならびに/あるいは 転移が子宮 ならびに/あるいは 卵管 ならびに/あるいは 卵巣に及ぶもの
IIB期 他の骨盤部腹腔内臓器に進展するもの
III期 腫瘍が一側または両側の卵巣あるいは卵管に存在し、あるいは原発性腹膜がんで、細胞学的あるいは組織学的に確認された骨盤外の腹膜播種(はしゅ) ならびに/あるいは 後腹膜リンパ節転移を認めるもの
IIIA1期 後腹膜リンパ節転移陽性のみを認めるもの(細胞学的あるいは組織学的に確認)
IIIA1(i)期 転移巣最大径10mm以下
IIIA1(ii)期 転移巣最大径10mmを超える
IIIA2期 後腹膜リンパ節転移の有無関わらず、骨盤外に顕微鏡的播種を認めるもの
IIIB期 後腹膜リンパ節転移の有無に関わらず、最大径2cm以下の腹腔内播種を認めるもの
IIIC期 後腹膜リンパ節転移の有無に関わらず、最大径2cmを超える腹腔内播種を認めるもの(実質転移を伴わない肝臓および脾臓[ひぞう]の被膜への進展を含む)
IV期 腹膜播種を除く遠隔転移
IVA期 胸水中に悪性細胞を認める
IVB期 実質転移ならびに腹腔外臓器(鼠径[そけい]リンパ節ならびに腹腔外リンパ節を含む)に転移を認めるもの

 

進行病期別卵巣癌がんの治療法

進行病期と患者さん本人の体力・状態(Performance Status:PS)、合併症の有無などを考慮して治療方法が決定されます。
卵巣癌の初回治療はStageIA、IBかつ分化度がGrade1かつ組織型が明細胞腺癌以外の全てを満たす場合は、外科切除(手術)単独で術後は経過観察を行うが、それ以外の場合は外科切除のあとに化学療法(抗癌剤治療)を組み合わせるのが標準的な治療法です。
 

卵巣がん(卵巣癌)の5年生存率

卵巣がんステージ別の5年生存率[FIGO,Annual report 26th.IJGO 2006;95;161]

ステージ 5年生存率(%)
IA期 89.6%
IB期 86.1%
IC期 83.4%
IIA期 70.7%
IIB 65.5%
IIC 71.4%
IIIA 46.7%
IIIB 41.5%
IIIC 32.5%
IV期 18.6%
再発後 生存中央値:約20カ月

上の表は、卵巣がん(卵巣癌)のステージ別5年生存率を表したものです。 5年生存率とは、5年間再発しないということではなく、たとえ再発していたり、転移していても、あるいは衰弱しても生存していればカウントされる数値で、(状態はともかく)治療開始から5年後に生存している人の割合です。 早期卵巣がんといわれるステージ1期の5年生存率は80%以上ですが、病期が進行するとともに5年生存率は徐々に下がります。 転移が拡がっているステージ4の場合には約20%にとどまります。

卵巣癌と診断されてもQOL(生活の質)を維持していくためには体力を付け、免疫を整えていく事が大切だと考えています。
 
当院では患者さんやご家族・ご親戚・ご友人など皆様の笑顔が戻るように最大の努力を惜しむことなく相談・診察にあたります。

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