オブジーボ(ニボルマブ)について

オブジーボの認証と臨床試験

オブジーボ(ニボルマブ)オブジーボ(ニボルマブ)は日本では、小野薬品工業株式会社が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売しました。2015年12月には、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する承認を取得しました。また、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫および頭頸部がんについても承認申請済みであり、胃がん、食道がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、卵巣がん、悪性胸膜中皮腫、胆道がんなどを対象とした臨床試験を実施中です。

オブジーボ(ニボルマブ)が効く仕組み

オプジーボ(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))は一言でいうと「ヒトPD-1に対するヒト型IgG4モノクローナル抗体です。」

しかし、何を言っているのか理解が困難だと思います。

もう少しわかりやすく説明すると、

癌は免疫細胞の働きにブレーキをかけ免疫細胞の攻撃を阻止して自分たちを守っているが、そのブレーキを解除し効かなくすることで免疫細胞の働きを再び活発にし、癌細胞を攻撃できるようにした薬である

という事になります。

オブジーボ(ニボルマブ)は免疫チェックポイント阻害剤

オブジーボ(ニボルマブ)は免疫細胞の働きを活性化させる

最近になって癌はPD-L1とPD-1とを結合させることで、癌が免疫細胞に対してブレーキをかけて免疫細胞の攻撃を阻止してしまう事が分かりました。

この仕組みを利用した薬がオブジーボ(ニボルマブ)なのです。

さらに詳しく説明します。

癌を攻撃する免疫細胞の一つにT細胞があります。T細胞はPD-1と呼ばれる受容体を持っています。

一方で癌はT細胞から攻撃を受けないようにするためPD-L1というアンテナを出します。

PD-1とPD-L1が結びつくとT細胞は癌細胞に対する攻撃力が格段に低下てしまいます。

もし、受容体PD-1がPD-L1と結合するのを防げれば、癌細胞はT細胞の攻撃にブレーキを掛けられなくなります。

この免疫にブレーキをかけてしまう部分(PD-L1とPD-1の結合部分)は免疫チェックポイントと呼ばれ、この結合を阻害する(邪魔する)薬の事を免疫チェックポイント阻害薬と呼びます。

これがオブジーボ(ニボルマブ)です。

オブジーボの働きにより、攻撃力が弱っていたT細胞が再び活性化し癌細胞を攻撃することで、がん細胞が増えるのを食い止めることが期待できるのです。

オブジーボ(ニボルマブ)の効能効果

2016年12月現在、根治切除不能な悪性黒色腫(メラノーマ)、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(腺癌、扁平上皮癌など)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌に功能・効果が認められています。

ただし、肺癌(非小細胞肺がん)と腎細胞癌(腎臓癌)については、化学療法未治療患者(つまり他の抗癌剤治療を受けた経験が無い肺癌患者)におけるオブジーボ(ニボルマブ)の有効性および安全性は確立していません。

また、効能効果が示された癌種において、術後補助化学療法(手術後に再発・転移予防目的で行う抗癌剤治療)としてオブジーボ(ニボルマブ)は有効性および安全性が確立していません。

オプジーボは全ての患者さんに有効な「夢の新薬」?

肺扁平上皮がんを対象とした試験での奏効率(各腫瘍の直径の合計が30%以上縮小する割合)は20%でした。同様に、非扁平上皮非小細胞肺がんを対象とした試験での奏効率は19%でした。

このことを裏返すと、約8割の方は効果が乏しい(30%以上の腫瘍縮小は認められなかった)こととなります。

ただしオプジーボは従来の抗癌剤のように強い毒でがん細胞を殺し癌を縮小させるという発想の治療薬ではありません。免疫が長い間効くようにして癌の進行を抑えていく薬です。

オブジーボ(ニボルマブ)の副作用

オプジーボにも副作用があり、重篤になる場合もありますので注意が必要です。

間質性肺炎-オブジーボの副作用

間質性肺疾患のある患者、あるいは過去に間質性肺炎の経験(既往歴)がある場合、オブジーボ(ニボルマブ)を使用することで間質性肺炎が増悪する恐れがあるため、投与は慎重に検討しなくてはなりません。

息切れ、呼吸困難、咳嗽(咳)、疲労感・倦怠感等の初期症状が出た場合は速やかに投与を見合わせ医師や薬剤師に伝え、必要に応じて適切な処置を受けるようにしてください。

免疫異常がある場合-オブジーボの副作用

自己免疫疾患(膠原病やリウマチ)がある場合、オブジーボ(ニボルマブ)の使用は通常より慎重に検討しなければなりません。

筋無力症・心筋炎・筋炎・横紋筋融解症

オブジーボを服用することで重症の筋無力症や心筋炎、筋炎・横紋筋融解症が副作用で現れることがあります。

たとえば筋力が急に低下してしまったり、眼の瞼(まぶた)が下垂(たれる)たり、呼吸困難(呼吸が苦しい)があったり、嚥下障害がみられたり、あるいは血液検査のCPK(CK)が上昇するなどの異常が認められた場合は投与を見合わせ医師や薬剤師に伝え、必要に応じて適切な処置を受けるようにしてください。

重度の下痢・大腸炎-オブジーボの副作用

オブジーボの副作用として重度の下痢や大腸炎が副作用としてあらわれる事もあります。

そのため下痢症状が続いたり、腹痛や血便等の症状が見られた場合は投与を見合わせ医師や薬剤師に伝え、必要に応じて適切な処置を受けるようにしてください。

甲状腺機能障害-オブジーボの副作用

オブジーボを服用すると甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症が現れることがありますので、医師や薬剤師に伝え、必要に応じて適切な処置を受けるようにしてください。

甲状腺機能低下症とは甲状腺ホルモンの分泌が低下する為、昼夜を問わず眠かったり、倦怠感が続いたり、体温が低くなったり、汗をかかなくなるなど全身の代謝活動が鈍くなります。

反対に甲状腺機能亢進症では甲状腺内組織の活動が異常に活発になることによりアドレナリンが過剰に分泌された時と似たような症状(頻脈や動悸、その他体重減少や多飲多尿、発汗など)になります。

肝機能障害や肝炎-オブジーボの副作用

AST(GOT)やALT(GPT)の数値が増加したり、γ-GTPやALP、ビリルビンなどの数値が増加するなど肝機能障害や肝炎がオブジーボの副作用として現れることがあります。

定期的に行う血液検査の結果のコピーをもらうようにし、これらの数値に異状がないか常に確認するようにしましょう。

もちろん、異状が認められた場合は医師や薬剤師に伝え、必要に応じて適切な処置を受けるようにしてください。

その他の副作用-オブジーボの副作用

オブジーボの副作用として1型糖尿病(口渇や悪心、嘔吐など)や血小板減少性紫斑病(あざができやすくなる)、神経障害、腎障害、副腎障害、皮膚障害などの副作用が現れることもあります。

オブジーボ(ニボルマブ)の副作用軽減・予後を改善するために

オブジーボ(ニボルマブ)の登場で非小細胞肺がんの治療は変わりましたが、これだけで癌の進行を抑え続けることは困難です。

しかし「癌が成長しにくい」あるいは「新たな癌を作らない」体内環境を構築することができれば肺癌の予後を大幅に改善することもできます。

当院ではオブジーボの副作用対策、そしてオブジーボの治療が奏功しなかった、あるいはオブジーボの治療にプラスして相乗効果・予後改善を目指しせ曲的に代替医療を取り入れることをお勧めしています。詳しくは肺癌の無料相談をご利用ください。

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