胆嚢癌の種類(組織型)と特徴

胆道の働き

肝臓で作られる胆汁を十二指腸まで運ぶ管のことを胆道(たんどう)といいます。肝臓の中には木の枝のように細い胆管が通っており、徐々に合流して太くなり肝臓をでる際に左右の胆管が合流して一本の胆管(肝外胆管)となり十二指腸につながります。

肝臓と十二指腸をつなぐ胆管の途中には胆汁を一時的に蓄えておく胆嚢があります。

食べたものが十二指腸を通るとホルモンが分泌され、ホルモンの刺激によって胆嚢が収縮し胆汁が胆道を経て十二指腸にそそがれ、食べたものと混ざり合い消化や吸収を助けます。

便が黄色い(茶色)のは胆汁が混ざり合っているためです。

胆汁の貯蔵庫である胆嚢(たんのう)にできたがんのことを胆のうがん(胆嚢癌)といいます。

胆嚢癌とは

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胆嚢癌の発症年齢は40歳未満で発生することはまれで40歳代後半から50歳代になるにつれ徐々に増え、60歳~70歳代で最も多く発症します。また、胆嚢癌は女性の方が男性に比べて約2倍ほどリスクが高くなります。

胆嚢癌は自覚症状・初期症状に乏しく、早期発見が非常に困難ながんです。

また、胆のうはとても小さいため胆嚢癌ができると胆嚢からあふれて肝臓や膵臓、十二指腸などの周辺臓器に拡がってしまいますし、極めて進行が早く、食欲不振や体重減少、腹部(みぞおち周囲)の痛み、背部・腰部の痛み、下痢や便秘など自覚症状が現れれたときには既に進行がんとなっていて手術適応とならないことも少なくありません。

胆嚢癌の発生原因

胆嚢癌の発生リスク要因としていくつかのことが考えられます。

胆石症(胆のう結石症)

胆石がある人のうち胆嚢癌になる割合は1%~3%程度といわれていますので、必ずしも胆石症があると胆嚢癌になるとはいえませんが、胆嚢癌の症例の約60%~70%には胆石を合併することが分かっています。

ただし現時点では胆嚢結石と胆嚢がんとの直接的因果関係は証明されておらず、無症候性胆嚢結石の場合には長期にわたり経過観察しても胆嚢癌が発生する危険は少ないと思われます。

胆嚢癌の症例に胆石症が多いのは慢性炎症や 胆汁成分の変化が発生の原因と考えられています。

胆管拡張型の膵管・胆管合流異常(膵胆管合流異常)

胆管と膵管が途中でくっついてしまう合流異常の状態では膵液が逆流しやすくなるため、胆嚢がんや胆管がんの頻度が非常に高くなります。

膵胆管合流異常には「胆道非拡張型」と「胆道拡張型」があります。拡張型の合流異常の場合には胆管がんや胆嚢がんのリスクが高く、非拡張型の場合には特に胆嚢がんのリスクが高いと考えられています。

胆嚢腺腫

胆嚢腺腫や異型上皮、腸上皮化生が関与する可能性が報告されています。胆嚢ポリープも大きさが10mmをこえると胆嚢癌が多く見られます。

胆嚢ポリープが10mm以上で、かつ画像上増大傾向を認める場合や、大きさには係わらず広基性(キノコのように茎をもつポリープを有茎性ポリープ、茎がはっきりしないものを亜有茎性ポリープ、茎をもたず平たく盛り上がるものを広基性ポリープといいます)の場合、胆嚢癌の頻度が高く切除適応と考えられます。

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