胆嚢癌の予後を改善する治療法

胆嚢癌治療の第一歩は正しい現状把握から

胆嚢癌はどこにできる?

胆道は胆嚢(胆のう)と胆管の二つに分けられます。胆嚢は胆汁をためておく場所で、胆管は胆汁の通り道になります。胆汁は肝臓で作られいったん胆嚢に貯蔵され食べ物が十二指腸を通る時にホルモンの刺激を受け胆汁が分泌され食べ物の消化や吸収を助けます。

胆嚢癌は胆道がんのうち胆嚢部分にできるがんのことを指します。

胆嚢癌と診断されこれから治療を受ける方、治療中の方へ

このページをご覧頂いているのは、胆嚢癌と診断された患者様や、ご家族・ご親戚・ご友人など大切な方が胆嚢癌と診断された方だと思います。

これから胆嚢癌の治療を受ける方や現在治療中の方もいらっしゃるでしょうし、胆嚢癌の手術を行ったが再発や転移が不安だという方もいらっしゃるかもしれません。

進行胆嚢癌のため手術適応とならない方や、手術後に放射線治療や抗がん剤の治療など積極的治療を行ってきたが、治療の甲斐なく胆嚢癌の病状進行を抑えることができず医師から辛い宣告をされた方もいらっしゃることでしょう。

胆嚢癌治療においては、主に外科的手術・放射線療法、化学療法(抗がん剤等)などの治療が柱となります。

しかし胆嚢癌は自覚症状・初期症状に乏しく、早期発見が困難ながんです。

また、胆のうはとても小さいため胆嚢癌ができると胆嚢からあふれて肝臓や膵臓、十二指腸などの周辺臓器に拡がってしまいますし、極めて進行が早く、食欲不振や体重減少、腹部(みぞおち周囲)の痛み、背部・腰部の痛み、下痢や便秘など自覚症状が現れれたときには既に進行がんとなっていて手術適応とならないことも少なくありません。

胆嚢癌の発症年齢は60歳~70歳代が多く、また胆嚢癌は胆石を合併している方が多いことが知られており、胆嚢癌の患者さんの約60%の方が胆石を持っているといわれています。

胆石の摘出を行ったら偶然胆嚢癌が見つかったということもありますが、このような場合には早期がんの場合が多くなります。

胆嚢癌の手術は早期がんであれば胆嚢だけを切除する単純胆嚢提出で治療はすみます。

一方で何か自覚症状(たとえば黄疸など)があり発見された胆嚢癌はほとんどが進行しているため手術適応とならないことも少なくありません。手術が適応となるのは全体の20~30%程度に過ぎません。

進行した胆嚢癌の手術は大がかりなものになりますから身体への負担も少なくありません。

例えば肝臓に浸潤している場合には胆嚢と胆管、肝臓の一部、そして周囲のリンパ節など広範囲に切除する必要があります。肝臓への浸潤が大きければ肝臓の半分を丸ごと切除することが必要になる場合もあります。さらに、すい臓や十二指腸への浸潤があれば膵頭十二指腸切除も行うなど拡大手術が必要となります。そのため手術中に亡くなってしまう方や手術後退院することなくなくなってしまう方も少なからずいらっしゃいます。

過酷な手術を乗り越えたとしても安心はできません。ステージ1の早期がんで手術を行い、きれいに癌を切除後(根治手術後)こそ5年生存率は90%程の成績ですが前述したようにステージ1で見つかるケースは少なく、切除可能な症例の5年生存率は42%、取り残しがあった場合(姑息手術の場合)はわずか2%にすぎないのです。

胆嚢がんの根治手術後、進行度によっては再発を予防する目的で化学療法(抗がん剤等)や放射線療法などが積極的に行われますが、副作用に苦しんでいる方が多く見受けられます。

手術後に再発・転移した胆嚢癌の治療は抗がん剤の治療が中心となりますが、症状緩和が主な目的になることを知っておく必要があります。

手術後に抗癌剤治療を受けることで「統計的に数%再発のリスクが低くなる」ということですから、副作用が強いためQOLが著しく低下してしまうようでしたら抗がん剤治療を中断したほうが患者さんの不利益が少なくなるということも十分に考慮する必要があります。
※治療継続の判断は必ず担当医師にご相談下さい。

胆嚢癌が再発・転移した時の治療

手術後に再発・転移した胆嚢癌の治療は抗がん剤の治療が中心となりますが、癌の進行を抑え続けることは難しく症状緩和が主な目的になることを知っておく必要があります。

初診時に肝臓や肺などに転移を有する進行がんと診断された場合は手術適応とはなりません。この場合も抗がん剤治療が中心となりますが、やはり長期にわたり病状進行を抑えていくことは難しいのが現実です。

再発を心配するあまり精神的に不安定になったり、副作用で辛い思いをしたり、あるいは病状悪化を十分に抑えることができずに苦しまれている方は本当に多く見受けられます。

早期胆嚢臓がんの再発・転移を防ぎ、進行胆嚢癌でも充実した人生を過ごすために

胆嚢癌の治療は手術でがん細胞を取り除いたら終わりではありません。放射線療法や化学療法(抗がん剤)で叩けば簡単に胆嚢癌が治るわけでもありません。

根本的に胆嚢癌を克服する、あるいは克服できなくとも胆嚢がんとの共存を目指すには、胆嚢癌になってしまった原因が何かを考え、胆嚢癌が再発しにくい体内環境を作ることが大切だと思います。さらには治療中、治療後の生活の質を保ち精神的にも肉体的にも安定した豊かな人生・満足度の高い人生にすることがとても大切ではないかと思います。

大学病院やがんセンターなど癌拠点病院でたとえ「治療法は無い」と告知をされてしまっても、できることはありますし、生活の質を保つ、あるいは向上させる術はあるかもしれません。

現在の治療効果が十分あり、生活の質にも満足していて、今後の不安もまったく無いのであればとてもすばらしいことだと思います。

しかし、少しでも悩まれているようであれば闇雲に治療を受け続けるのではなく、治療を補完するいろいろな方法・考え方があるということを知ることは、今後の闘病生活に役立てるものと思います。

胆嚢癌の治療に際し、まず当HPで胆嚢癌に関する情報を知っていただき、これからの治療に役立てていただければと思います。

当院では胆嚢癌と診断されてもQOL(生活の質)を維持していくためには体力を付け、免疫を整えていく事が大切だと考えています。
 
当院では患者さんやご家族・ご親戚・ご友人など皆様の笑顔が戻るように最大の努力を惜しむことなく相談・診察にあたります。

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胆嚢癌情報目次

  1. 症状、治療、末期胆嚢がんを克服する治療法
    今ご覧いただいているこのページです
  2. 特徴や発生原因
    胆嚢癌の種類(組織型)と特徴、発生原因について。胆石や胆嚢炎、胆管炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、原発性硬化性胆管炎、膵管胆管合流異常症など胆道系疾患と胆道がん。体格指数(BMI)と肝外胆管がん
  3. 初期症状と末期症状
    胆嚢癌の初期症状や進行した時の症状、黄疸などの自覚症状について。
  4. 画像検査
    超音波検査(エコー検査)や超音波内視鏡検査(EUS)、CT検査(CTスキャン)、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP検査)、磁気共鳴胆管膵管造影(MRCP検査)、血管造影検査、PET検査について
  5. 腫瘍マーカー
    胆嚢癌の腫瘍マーカー(CA19-9やDUPAN-2、Span-1、エラスターゼ1、CEAなど)について
  6. ステージと5年生存率・余命
    TNM分類による胆嚢癌の進行度(ステージ)、生存率について
  7. 手術
    胆嚢癌の手術(膵頭十二指腸切除、膵体尾部切除など)について
  8. 放射線治療・抗がん剤
    胆嚢癌の放射線治療・化学療法(抗がん剤治療)、抗がん剤の種類や効果判定基準、抗がん剤の副作用について
  9. 再発・遠隔転移
    胆嚢癌の再発、遠隔転移(肺や肝臓、腹膜播種、骨、脳などに転移)した時の治療、症状など
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