大腸癌の進行度(ステージ分類[Stage分類]:病期)

大腸癌の進行度・ステージ分類・病期分類)

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大腸癌のステージ分類をする際、日本では大腸癌研究会が作成した「大腸癌取扱い規約」の病期(ステージ)分類が最も用いられています。

一方で国際的には主に国際対癌連合(UICC)が作成したTNM分類や、イギリス人のデュークスという人が作成したデュークス分類(Dukes分類)が用いられています。

いずれの分類もがんの浸潤の度合い=深達度(がんの深さ)とリンパ節転移、遠隔臓器への転移状況によって大腸癌の病期分類をします。

大腸癌の治療は進行度(ステージ分類:病期)により異なる

大腸癌の治療方針を決める上でがんの進行度は大切な情報となります。進行度は「病期」または「ステージ(Stage)」と呼ばれます。
※組織診断のグループ分類とは異なります。

進行度分類(ステージ)と5年生存率

『大腸癌取扱い規約(第8版)による進行度分類(ステージ)』
大腸癌取扱い規約によるステージ分類は、がんの浸潤の度合い=壁深達度(T:がんの深さ)とリンパ節転移(N)、遠隔転移(M)の程度で決まり、これら3要素を組み合わせて0、I、II、IIIa、IIIb、IVの6段階に分類されます。

大腸がんの壁深達度(T)
Tis がんが粘膜内にとどまり、粘膜下層に及んでいない
T1a がんが粘膜下層までにとどまり、浸潤距離が1000μm未満である
T1b がんが粘膜下層までにとどまり、浸潤距離が1000μm以上である
T2 がんが固有筋層まで浸潤し、これを越えていない
T3 がんが固有筋層を越えて浸潤している
T4a がんが漿膜表面に露出している
T4a がんが直接他臓器に浸潤している

 

大腸がんのリンパ節転移(N)
N0 リンパ節転移を認めない
N1 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が3個以下
N2 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が4個以上
N3 主リンパ節に転移を認める。
下部直腸がんでは側方リンパ節に転移を認める

 

大腸がんの遠隔転移(M)
M0 遠隔転移を認めない
M1 遠隔転移を認める

 

大腸癌の進行度(ステージ分類)の表

大腸がんの進行度分類(ステージ)
  M0 M1
N0 N1 N2/N3 Any N
Tis 0
T1a・T1b Ⅲa Ⅲb
T2
T3
T4a
T4b

大腸がん進行度 TNM-UICC分類による臨床病期

大腸癌のTNM分類は、国際的に最もよく用いられている分類です。がんの深達度(がんの深さ=T)とリンパ節転移(=N)、遠隔臓器(肝臓、肺、その他)への転移状況(=M)で決まり、これら3要素を組み合わせて0、I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IIIC、IVの8段階に分類されます。

大腸癌の深達度(T因子)

大腸癌の深達度(T因子)

TX
原発腫瘍の評価が不可能
T0
原発腫瘍を認めない
Tis
上皮内がん:上皮内腫瘍または粘膜固有層に浸潤
T1
粘膜下層に浸潤する腫瘍
T2
固有筋層に浸潤する腫瘍
T3
固有筋層をこえ、漿膜下層または腹膜被覇のない傍結腸あるいは傍直腸組織に浸潤する腫瘍
T4
直接他臓器または他組織に浸潤する腫瘍、または臓側腹膜を貫通する腫瘍

大腸癌のリンパ節への転移(N因子)

大腸癌のリンパ節への転移(N因子)

NX
所属リンパ節転移の評価が不可能
N0
所属リンパ節転移を認めない
N1
所属リンパ節転移が1~3個みられる
N2
所属リンパ節転移が4個以上みられる

大腸癌の肝臓転移、肺転移、その他遠隔転移(M因子)

大腸癌の遠隔臓器への転移(M因子)

MX
遠隔転移の評価が不可能
M0
遠隔転移がない。
M1
肝臓や肺、腹膜肺などに遠隔転移がみられる。

大腸癌の進行度(ステージ)の表

大腸がん進行度 TNM-UICC分類第6版による臨床病期(2002)

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大腸がん進行度 デュークス分類(Dukes分類)

大腸癌のデュークス分類は昔から世界各国の外科医が用いてきた分類方法です。

大腸癌のデュークス分類

デュークスA
大腸がんが大腸壁内にとどまるもの
デュークスB
大腸がんが大腸壁を貫いているがリンパ節転移は無し
デュークスC
リンパ節転移のあるもの
デュークスD
肝転移、肺転移、腹膜転移(腹膜播種)など遠隔転移があるもの

大腸癌ステージ別5年生存率

■大腸がんステージ別の5年生存率
大腸癌研究会・大腸癌全国登録、1991年-1994年度症例

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上の表は、大腸癌のステージ別5年生存率を表したものです。

この表をご覧に頂きますと進行大腸がん治療の非常に厳しい現実をご理解いただけると思います。

5年生存率とは、5年間再発しないということではなく、衰弱しても生存していればカウントされる数値で、(状態はともかく)治療開始から5年後に生存している人の割合です。

早期大腸がんといわれるステージ1期の5年生存率はおよそ90%以上ですが、病期が進行するとともに5年生存率は徐々に下がります。

転移が拡がっているステージ4の場合には状況は厳しく、5年生存率は15%以下の治療成績に留まります。

大腸癌治療の成績をみて良い成績だと考えるか、悪い成績だと考えるかは意見の分かれるところかもしれませんが、決して手放しで喜べる治療成績ではないと思われるのが多くの方の意見だと思います。

当院では大腸癌と診断されてもQOL(生活の質)を維持していくためには体力を付け、免疫を整えていく事が大切だと考えています。
 
患者さんやご家族・ご親戚・ご友人など皆様の笑顔が戻るように最大の努力を惜しむことなく相談・診察にあたります。

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