大腸癌の特徴

大腸癌の統計

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大腸癌患者数は著しく増加しています。

日本人の死因で大腸癌は著しい増加傾向にあり、50年前と比較すると約10倍に増加しています。2010年のデータによると男性では肺がん、胃がんについで大腸がんは死因の第3位、女性では2003年から胃がんを抜いて大腸がんが死因の第1位です。

大腸癌(結腸癌+直腸がん)の罹患数および死亡数は増加の一途を辿っており、年間死亡者数は2004年は約4万人でしたが、2010年には約4万5千人、2013年には約4万7千にまで増加しています。

大腸癌の原因と予防

大腸癌の原因-食生活の欧米化

大腸癌が増加した原因の一つに、食生活の欧米化が影響していると考えられています。
日本人の食事が穀物や野菜中心から動物性たんぱく質や脂肪摂取量の多い食事に変わってきていることが大腸癌の増加の原因と考えられているのです。

食物繊維の摂取量が減ったことにより便の量が減り固くなるため大腸での停滞時間が長くなり便秘がちになります。また動物性脂肪、動物性蛋白質は発がん性物質の生成の原因になります。すなわち発がん物質と大腸粘膜の接触時間が長く、多くなることが原因ではないかと考えられているのです。

大腸癌の原因-遺伝的関与

大腸癌の一部は遺伝により発生します。

家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)はAPC遺伝子と呼ばれる細胞の増殖分裂を抑制調整する遺伝子の突然変異が原因となる大腸癌を発生する危険が極めて高い疾患群です。

家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)では25歳までに1%、40歳から60歳までに50%、60歳を過ぎると90%の確率で大腸癌が発生するといわれています。予防的に大腸全切除を行うこともあります。親や兄弟姉妹の中に家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)患者がいる場合、大腸内視鏡検査や遺伝子検査を受けることをおすすめします。

遺伝性非ポリポーシス性大腸がんという家族性大腸がんでは30~40歳代の若年発症、右側大腸がん(盲腸、上行結腸、横行結腸)が多い、他臓器のがん(子宮体がんや腎盂尿管がん、小腸がんなど)と併発することが多いなどの特徴があります。家族にこの傾向がみられる場合には検査を受けることをおすすめします。

大腸癌の種類

大腸に発生する場所による分類

大腸癌はできる場所によって、虫垂がん、盲腸がん、上行結腸がん、横行結腸がん、下行結腸がん、S状結腸がん、直腸がんどに分類されます。がんが発生する部位によって治療法が異なります。

大腸癌の肉眼的分類

肉眼的分類では1.表在型(0型)、2.腫瘤型(1型)、3.潰瘍限局型(2型)、4.潰瘍浸潤型(3型)、5.びまん浸潤型(4型)、6.分類不能(5型)に分類されます。

大腸壁は内側から「粘膜(粘膜上皮、粘膜固有層、粘膜筋板)」「粘膜下層」「固有筋層」「漿膜」で構成されています。このうち日本では「粘膜」「粘膜下層」までの深さにとどまる大腸癌を「早期がん」、固有筋層までの深さに達したがんは「進行がん」と呼んでいます。

粘膜または粘膜下層にとどまる早期がんは1.の表在型に分類され、さらに隆起型(有茎性<ゆうけいせい>、亜有茎性、無茎性)と表面型(表面隆起型、表面平坦型、表面陥凹型)に分けられます。

固有筋層まで達した進行がんは2.腫瘤型(1型)から5.びまん浸潤型(4型)のタイプのいずれかに分類されます。

  • 腫瘤型(1型)

粘膜面から丸くがんが突き出しているタイプ

  • 潰瘍限局型(2型)

大腸がんで最も多いタイプ。腫瘍の中心に潰瘍のような形ができ、がんがそれを取り囲む堤防のような形を作り、正常部との境界がはっきりしているタイプ

  • 潰瘍浸潤型(3型)

腫瘍の中心に潰瘍のような形ができ、がんは堤防のような形を作っているが正常部との境界がはっきりしないタイプ

  • びまん浸潤型(4型)

腫瘍部と正常部の境界が非常に不明瞭で周りの堤防がなく、浸潤範囲がよくわからないタイプ

大腸癌の病理組織学的分類

大腸癌の組織型は内視鏡検査や手術のときに採取した組織を顕微鏡でみて診断されます。

大腸がんの多くは腸管粘膜の腺上皮から発生する腺がんですが、肛門管上皮は扁平上皮で構成されているため扁平上皮がんが発生します。

腺がん(腺癌)はがんの顔つきが正常細胞に近いものから高分化腺がん(高分化型腺癌)、中分化腺がん(中分化型腺癌)、低分化腺がん(低分化型腺癌)にわけられます。高分化腺がんのうち乳頭状に突起して見えるものを乳頭状腺癌と呼びます。低分化腺がんは最も悪性度が高く性質(たち)の悪いがんです。

他に粘液を大量に産生し癌組織中に粘液のたまりを作るタイプの粘液がんや印環細胞がん、扁平上皮がん、腺扁平上皮がん、カルチノイド、内分泌細胞がんなども上皮性のがんです。

非上皮性の腫瘍としてはリンパ腫や平滑筋肉腫、平滑筋芽腫、悪性GISTなども発生します。

当院では大腸癌と診断されてもQOL(生活の質)を維持していくためには体力を付け、免疫を整えていく事が大切だと考えています。
 
患者さんやご家族・ご親戚・ご友人など皆様の笑顔が戻るように最大の努力を惜しむことなく相談・診察にあたります。

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