早期卵巣がん(卵巣癌)の方は完全に卵巣がん(卵巣癌)を克服できるように、そして リンパ節転移や肝臓転移、肺転移、腹膜転移(腹膜播種)、骨転移や脳転移など転移が拡がっている進行卵巣がん(卵巣癌)、あるいは末期卵巣がんで余命宣告を受けた方もQOLを維持・向上し充実した人生が送れるよう、そして大幅な延命、治癒を目指せるようお手伝いできればと考えております。
卵巣がん(卵巣癌)の化学療法(抗がん剤治療)
化学療法(抗がん剤治療)が行われる場合
卵巣がんのタイプ(組織型)によって化学療法の有効性にかなりの差がありますが、おおむね卵巣がんの2/3は化学療法(抗がん剤)が効きやすいと言えます。
抗がん剤の効きやすいがん
漿液性腺がん、移行上皮がん、類内膜腺がん
抗がん剤の効きにくいがん
明細胞腺がん、粘液性腺がん
術後化学療法
1a期片方の卵巣内だけにがんがある1a期では、手術ですべてのがん細胞を取り除けると考えられています。手術後に化学療法を行うかどうかは医師とよく相談しましょう。
1b〜2c期眼に見えるがんは手術によってすべて取り切ることができますが、ミクロのがんが残っている可能性があります。残存するがん細胞を叩くために手術後に化学療法を追加します。
3〜4期この段階では手術をしてもがん細胞を取り除くことはできません。そのため予後の改善のために化学療法を追加します。
しかし予後はとても厳しく、5年生存率は3期で約30%、4期で約10%です。
術前化学療法(ネオアジュバンド療法)
3〜4期の抗がん剤の効く卵巣がん(卵巣癌)では、手術の前に抗がん剤による化学療法を行うことがあります。(これを術前化学療法といいます)
抗がん剤によってがんの大きさを小さくできれば、手術により腫瘍を摘出しやすくなります。そしてこの方法によって眼に見えるがんを全て取り除くことができれば、3〜4期の5年生存率を高めることができます。
卵巣がん(卵巣癌)で使われる抗がん剤
シスプラチン−白金製剤
卵巣がんの治療で一番有効性が高い抗がん剤で、漿液性、移行上皮、類内膜での有効率は80〜90%に達します。
しかしながらシスプラチンは腎臓毒性が強いため大量(2〜3リットル)の輸液を行い尿量を増加させます。さらに利尿剤を併用することが多いです。
また強い嘔気が出るため、通常は吐き気止めも一緒に使用します。他に神経障害、聴力障害が起こることもあります。
日本においては副作用を減らした同じ白金製剤のカルボプラチンがよく使われていますが、副作用をうまく抑えることができればシスプラチンは非常に強力な抗腫瘍効果持っていますので、病院によっては積極的にシスプラチンを用いた治療を行なっています。
カルボプラチン(商品名:パラプラチン)−白金製剤
シスプラチンの腎毒性を改善し、大量輸液を不要とした抗がん剤がカルボプラチンです。
カルボプラチンは吐き気の副作用を大幅に改善していますが、そのかわりに骨髄抑制が起こりやすい薬剤です。
ネダプラチン(商品名:アクプラ)−白金製剤
カルボプラチン同様、シスプラチンの腎毒性を改善した抗がん剤ですが、骨髄抑制が起こりやすく注意が必要です。
パクリタキセル(商品名:タキソール)−タキサン系
パクリタキセルは骨髄抑制、末梢神経障害が起こりやすい抗がん剤です。また脱毛が起こる率は90%以上とほぼ全員に見られます。
過敏症(アナフィラキシーショック)防止のためにステロイドなどを先に投与します。
ドセタキセル(商品名:タキソテール)−タキサン系
ドセタキセルは骨髄毒性が強く、ほぼ全ての方で白血球の減少がみられます。
パクリタキセルと同じ作用を持った薬ですが、骨髄抑制の副作用はドセタキセルのほうが起こりやすく、しびれや味覚異常などの神経障害はパクリタキセルのほうが多く起こります。
イリノテカン(商品名:イリノテカン、トポテシン、カンプト)
下痢と骨髄抑制の副作用が起こりやすく、過去には重大な問題になることがありました。
強力な下痢止めの併用や血液検査を徹底することにより副作用を管理し、卵巣がん(卵巣癌)の治療に広く使われるようになりました。
ドキソルビシン塩酸塩 リポソーム注射剤(商品名:ドキシル)
骨髄抑制や手足症候群、口内炎、悪心、食欲不振などの副作用が起こりやすい抗がん剤です。
使用上の注意として、ドキシルの投与は、シスプラチンやカルボプラチンなど白金製剤を含む化学療法施行後の症例を対象とし、白金製剤に対する感受性を考慮して本剤以外の他の治療法を慎重に検討した上で、本剤の投与を開始することとされています。
代表的な抗がん剤の組み合わせ
通常、卵巣がん(卵巣癌)に用いられる抗がん剤は単独ではなく、複数の薬剤を組み合わせて使います。組み合わせることによってより強い抗腫瘍効果を期待します。
副作用が増強しないような組み合わせが考慮されますが、それでも単独使用に比べて副作用は強く現れることが普通です。
TC療法―パクリタキセル(タキソール)+カルボプラチン
日本では最初に選択されることが多い化学療法です。(最初に用いられる化学療法のことをファーストラインと呼びます。)
強力な抗がん剤を組み合わせ、高い腫瘍効果を狙った治療です。
シスプラチンを使ったほうが効果は強まりますが、タキソールと併用すると神経障害が非常に強くなってしまいますし、シスプラチンは吐き気が出やすいので患者さんの負担を増やしてしまいます。
その点カルボプラチンを使った組み合わせのほうが患者さんの負担が少ないと言えます。ただし骨髄抑制は起こりやすくなるため注意が必要です。
カンプトテシン+ネダプラチン
日本ではTC療法の次のセカンドラインとして使われることが多い組み合わせです。
カンプトテシンはパクリタキセルと違う作用機序を持つため、ファーストラインの効きめが悪かった場合でも、効果を期待することができます。ネダラプラチンはカルボプラチンに似た作用を持つ白金製剤です。
化学療法(抗がん剤)の副作用
骨髄毒性−白血球減少(好中球減少)、赤血球減少、血小板減少
抗がん剤治療により血液をつくる細胞がダメージを受け、白血球減少や赤血球減少、血小板減少などの副作用を高頻度で生じます。
卵巣がんに対する化学療法では、稀にに抗がん剤の副作用により死亡することがあります。治療関連死で最も多いのは白血球や好中球減少による重篤な肺炎や敗血症などの感染によるものですから、これらの血液検査の数値が低下した場合には注意が必要です。
白血球減少(好中球減少)が起きると肺炎などの感染症を起こしやすくなります。また発熱が続くこともあります。白血球や好中球の減少に対しては、G−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)などを使用することがあります。
赤血球が減少することで貧血になったり、血小板減少により出血しやすくなったり、あざができやすくなったり、注射の跡が消えにくくなるなどの副作用が現れることがあります。
これらの副作用を骨髄毒性といいます。骨髄毒性は目に見える副作用ではないため一般の方は軽視しがちですが、実は命にかかわることが少なくない副作用ですから抗がん剤の投与中は注意深く骨髄毒性が許容範囲内であるかをチェックする必要があります。
吐き気・嘔吐・悪心・下痢・便秘・食欲不振
卵巣がん(卵巣癌)治療で抗がん剤が投与されると多くの方で吐き気や嘔吐をおこします。下痢や便秘をする方もいらっしゃいます。
卵巣がんの治療ではプラチナ製剤が良くつかわれるため吐き気や嘔吐が起きやすいのです。場合によっては極度の脱水症状により衰弱してしまう可能性もあります。
脱毛
抗がん剤によっては脱毛を起こすこともあります。治療が終われば髪の毛は再び生えてきますが、女性にとっては辛い副作用といえます。
その他の副作用
治療で用いられる抗がん剤の副作用として、動悸や息切れ、体のむくみ、筋肉や関節の痛みなどが現れることがあります。
手足症候群といって手のひらや足の裏に刺すような痛みがあったり、手足の感覚がまひしたり、皮膚の乾燥やかゆみ、変色などの症状が現れることがあります。
口内炎や倦怠感(だるさ)、皮膚や爪の変色、味覚障害、肝機能障害、腎機能障害なども副作用で現れることがあります。
卵巣がん(卵巣癌)治療における化学療法(抗がん剤)の効果判定
術後補助化学療法(抗がん剤治療)の場合
術後の補助化学療法は規定の期間が終了した時点で治療を終了し、その後は経過観察とします。
進行卵巣がん(卵巣癌)の化学療法(抗がん剤治療)の場合
化学療法(抗がん剤治療)を続けるか止めるか
抗がん剤の治療を行う際にの目的は「がんの縮小、そして延命」、「癌の進行を止める」「癌による痛みの軽減などQOLを改善する」などになります。
治療効果が十分で、副作用が軽微であれば治療を続けるメリットは大きいと思います。
一方で治療効果がなく、副作用が強く苦しみが増しているのであれば治療を続けることが患者さんにとって大きな負担となり、時に死期を早めてしまうリスクもはらんでいます。
抗がん剤治療を行う際には治療効果が得られているのか冷静に判断をすべきです。
また抗がん剤治療は体への負担が大きいため以下のPS(全身状態)を参考に治療を行う条件を満たしているかも確認が必要です。
以下に一般状態判定基準、効果判定基準を示しますので参考にしてください。
一般状態判定基準
| 0 | 無症状で日常生活に支障のないもの |
|---|---|
| 1 | 症状はあるが、日常生活に支障のないもの |
| 2 | 就床を必要とするが、日中50%以上の日常生活が可能と考えられるもの |
| 3 | 日常生活は可能であるが、日中50%以上就床を必要とするもの |
| 4 | 1日中ほとんど離床不能なもの |
※PS0〜3が化学療法治療対象となるが、PS3は予後が悪いことが多く薬剤感受性の良い腫瘍やPS2に近い3の症例に限った方が安全である。
治療の効果判定
| CR(著効) | 腫瘍が全て消失した状態が4週間以上継続している。完全寛解ともいう。 |
|---|---|
| PR(有効) | 腫瘍が50%以上(半分以上)縮小している状態が4週間以上継続している。 |
| NR(不変) | 効果がPRには満たない、あるいは、増悪が以下のPDに当てはまらない。すなわち、腫瘍の縮小が半分にまで至らないか、25%以内の増大におさまっている。 |
| PD(進行) | 腫瘍の25%以上の明らかな増大。あるいは他の病変の出現・増大 |
※一部の腫瘍が縮小した場合でも、他の部分が新たに出現あるいは増大した場合には進行と判断します。
卵巣がん(卵巣癌)の治療効果を向上し予後を改善する方法
卵巣がん(卵巣癌)は化学療法(抗がん剤治療)が効きやすいと言われていますが、化学療法(抗がん剤治療)単独では十分な効果を得ることが難しく進行を抑えるにも限界があります。
ファーストラインとセカンドラインを使いきってしまったとき、またはそれらの副作用が強くて使用を中止しなくてはならないとき、残念ながら西洋医学の範疇でできることは限られているのです。
卵巣がん患者さんの予後を改善する代替療法のススメ
当院では卵巣癌(卵巣がん)治療の副作用の軽減や再発・転移のリスクを抑えていくため、進行した卵巣がんの病状悪化を止め病状を改善するために積極的に代替医療を取り入れることをお勧めしています。通院が難しい方でも当院の代替医療を受けていただけます。詳しくは卵巣がん(卵巣癌)の無料相談をご利用ください。

