早期乳がん(乳癌)の方は完全に乳がんを克服できるように、そしてリンパ節転移や肝臓転移、肺転移、骨転移、脳転移など転移が拡がっている進行乳がん(乳癌)の方、あるいは末期乳がんで余命宣告された方もQOLを維持・向上し充実した人生が送れるよう、そして大幅な延命、治癒を目指せるようお手伝いできればと考えております。
乳がん(乳癌)の検査−血液検査(腫瘍マーカー)
乳がん(乳癌)の腫瘍マーカーの利点・欠点
腫瘍マーカーは正常な細胞からも多少はつくられますが、がん細胞から特に多くつくりだされるたんぱく質や酵素で、がん(癌)の有無や種類、進行状態を示す指標となります。腫瘍マーカーの検査は、一般に血液を採取するだけで容易に検査できるため広く普及しています。
乳がん(乳癌)では腫瘍マーカーの数値を調べることで手術後の取り残しがないか、抗がん剤や放射線治療の効果があったか、再発の兆候がないかなどをおおよその目安として判断することができます。
腫瘍マーカーの検査は簡便な方法ですが、いくつかの不確実な面もあります。
- 腫瘍マーカーは偽陽性を示すことがある
- ある程度がん(癌)が進行しなければ陽性(高い値)を示さないことがある
- 進行がんでも陽性にならないことがある
- 複数の臓器でつくられるためがん(癌)がある臓器を特定できない
そのため、腫瘍マーカーが高い値を示した場合でも、がん(癌)の疑いがあるに過ぎず確定検査には画像検査などを平行して行う必要があります。腫瘍マーカーが高値というだけではがんの確定診断はできません。
乳がん(乳癌)の血液検査(腫瘍マーカー)
乳がん(乳癌)の腫瘍マーカーとしては、CA15-3、CEA、BCA225、NCC-ST-439、HER2などが臨床の現場で用いられています。これら腫瘍マーカーは早期乳がん(乳癌)の診断には陽性率が低く、がん発見のための検査としてはあまり有用ではありませんが、化学療法(抗がん剤)などの治療効果の判定には有用なことが多くなります。
※各マーカーの基準値は使用するキットの違いで基準値が異なります
CA15-3−乳がん(乳癌)腫瘍マーカー
【基準値:27(U/ml)以下】CA15-3は乳がんに最も特異性のある腫瘍マーカーの一つであり、偽陽性率は低い傾向にあります。
早期の乳がんでは陽性率はあまり高くありませんが、がんの進行とともに陽性率は高くなるため治療効果をみるには有用です。
CEA−乳がん(乳癌)腫瘍マーカー
【基準値:2.5(ng/ml)以下-RIA法/5.0(ng/ml)以下-EIA法】CEAはもっとも一般的な腫瘍マーカーで、乳がん以外にも大腸がんや胃がんなど消化器のがんや肺がんなどで数値の上昇がみられます。
そのため、CEAの値が高値を示しただけではがんの特定が難しいといえます。乳がんの陽性率は約50%です。
BCA225−乳がん腫瘍マーカー
【基準値:160(U/ml)以下】BCA225は乳がん特異性の高い腫瘍マーカーで、乳癌術後のモニタリングや再発乳癌に対する治療効果判定に有用です。
再発乳がんにおける感度はCA15-3と同等以上とされています。
NCC-ST-439−乳がん腫瘍マーカー
【基準値:7(U/ml)以下】NCC-ST-439は乳がんの他に膵臓や胆道、大腸、胃など消化器がんをはじめとする各種がんにおいて増加する腫瘍マーカーになります。一方で良性疾患に対する偽陽性率は低くなります。
HER2−乳がん腫瘍マーカー
【基準値:6.5(ng/ml)以下】HER2は乳がん(乳癌)症例の15〜25%でHER2遺伝子の増幅とHER2蛋白(タンパク)の過剰発現が認められます。
一般にHER2遺伝子増幅/蛋白過剰発現のある乳がん(乳癌)患者は予後不良であると考えられています。 HER2/neu遺伝子の過剰発現がみられるのは乳がん全体の20%程度です。このタイプの乳がんはハーセプチンが効きやすいと判断できます。逆にHER2/neu遺伝子の過剰発現がみられない場合にはハーセプチンは効きません。
HER2過剰発現が確認されたケースでは乳がん(乳癌)治療後の再発マーカーとして感度はとても高いことがわかってきました。

